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eラーニング教育事業承継BtoB営業

出版社発の英語eラーニングが、次の市場を開く——事業承継と販路拡大の同時進行

2026-04-30

企業概要

項目 内容
業種 英語学習・出版・eラーニング事業
所在地 東京都内
規模 社員十数名規模
支援期間 進行中

支援前の状況

英語学習を中心とした出版事業と通信講座からスタートし、近年は自社開発のeラーニングサービスの販売に注力している。学校・図書館向けの読み放題・聴き放題プラットフォームで、現在はAIスピーキング機能の開発も完了した。数年後には現社長の親族への事業承継を予定しており、後継者候補がeラーニング事業を中心に担っている。

見えてきた本質的な課題

「売り上げを上げるためには人が必要。でも人件費を増やすには売上が先に来ないといけない。ニワトリが先か、卵が先かという話になってしまっています。」

eラーニング事業の担当は実質2名。学校の意思決定プロセスを経た上での導入が前提で、1件の受注に時間がかかる。担当者が動けば動くほど成果が見えるが、2名では回れる範囲に限界がある。

地方市場への展開には現地に根を張った代理店との連携が必要だが、関係構築はまだ初期段階にあった。さらに中期的な課題として「属人化」があった。今の営業は担当者個人の知識と判断に依存している。事業承継を数年後に控えた今、この状態のままでは次の経営者に引き継ぎにくい。

支援内容

eラーニング営業プロセスの「型化」——アプローチ→デモ体験→稟議→導入というプロセスを明文化し、各段階のKPIと標準的なアクションを設定した。社内に散在していた名刺交換リスト・デモアカウント発行履歴・訪問記録を統合し、見込み顧客の段階別管理ができる体制を整えた。「今まで、どの学校がどの段階にいるのかが見えていなかった。一覧化することで、どこに力を入れるべきかが初めて分かった。」

AIスピーキング機能の展開——既存の導入校への追加オプションとして展開する戦略を立てた。既に使い方を習得している学校が対象で、新機能への移行コストが低い。スピーキング強化という現在の教育トレンドに合致する機能として、新規導入の訴求にも活用する。

代理店戦略による地域展開——関東・関西以外の地方市場への展開を代理店経由で設計した。地方主要都市では代理店候補と具体的な関係構築が進んでおり、現地の学校関係者が集まる説明会へのアプローチも始まっている。

出版事業とeラーニングの相乗効果設計——長年の出版事業で蓄積してきた学校・図書館との取引関係と、eラーニングの導入拡大を連動させた。出版物を購入していた学校に対してeラーニングのデモ提案を行う流れを標準化した。

事業承継に向けた経営の可視化——各事業ラインの収益構造・KPI・営業プロセスを整理。後継者候補が中心となっているeラーニング事業の属人化解消を急務と位置付け、「誰でも同じ水準で営業できる」仕組みへの転換を重点的に進めた。

成果

見込み顧客リストの統合と段階別管理の仕組みが整い、「今どこに何件の商談がある」という状況が経営として把握できるようになった。AIスピーキング機能が既存顧客へのアップセルと新規開拓の両方で活用できる商品として整備された。地方主要都市を皮切りに、代理店を活用した地域展開の第一歩が踏み出された。「今まで関東と関西しか見えていなかった地図が、少し広がってきた感じがします。」

支援を振り返って

この案件の核心は「仕組みがない状態で成果を出してきた会社が、次のステージに進むために何が必要か」という問いでした。

自社でeラーニングを開発し、学校現場に届けてきた。担当者が足を運び、信頼を積み上げてきた結果です。しかし事業承継を数年後に控えると、この成果が「人に紐づいている」では困る。だから今、「仕組み」に変えていく必要があります。

AIスピーキングという新機能は、タイミングとしてもよかった。英語教育における「話す力」の重要性はますます高まっており、AIがその練習相手になるという発想は、市場のニーズと合致しています。出版という基盤と、eラーニングという次の事業——この会社が次世代に引き継ぐものは、コンテンツだけでなく、その届け方の仕組みでもあります。

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