「元・著名校教員」という唯一無二の強みを、採用と集客の武器に変えた
2026-06-30
企業概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 業種 | 個別指導塾・海外校進学支援 |
| 所在地 | 東京都内 |
| 規模 | 代表2名+業務委託講師・アルバイト |
| 支援期間 | 進行中 |
支援前の状況
二人の元教員が共同で立ち上げた学習塾。国内向けの個別指導(1対1)と、国内有名大学の海外校への進学支援という二本柱で運営している。都内の高所得者層が多いエリアで、1コマ1万円超という高単価の授業設計を行い、プレミアム路線を明確にしている。海外校進学支援事業の需要が急増しており、さらなる事業拡大のフェーズにあった。しかし、二人の創業者の稼働時間はすでに限界に達しており、外部講師の採用なしには成長できない状況になっていた。
見えてきた本質的な課題
採用サイトへの掲載で多数の書類応募があったが、面接に至ったのは1割にも満たなかった。「エントリーシートばらまき系」の応募が多く、求めるレベルの人材がほとんど来ていなかった。「安定して活躍しているのは、もともとつながりのなかった応募者の中では1人だけです。」
この状況の背景には、「誰に向けた求人なのか」が設計されていないことがあった。大学生は採用しやすいが高単価授業の品質管理が難しい。一方で即戦力となれる人材——他予備校の経験者や元教員——に向けたメッセージが求人票に存在しなかった。
また、両代表が国内有名大学の海外校で教員を務め、入試問題の作成にも携わったという経歴は、他の塾には絶対に真似できない競争優位だ。しかしこの強みが、採用でも集客でも十分に活用されていなかった。
支援内容
採用ターゲットの明確化と求人票の再設計——ターゲットを三層に分けてメッセージを設計した。短期的に欲しい数学講師には「週2回OK・副業・ダブルワーク歓迎」を前面に出して他予備校経験者へ訴求。「学校を出たい」元教員には「1対1の没入型コミュニケーション」という切り口で、集団授業に疲れた層が共感できるメッセージを設計。長期的には教員志望学生に「両代表のノウハウを通じて自分の指導力を高められる」という育成ベネフィットを打ち出す戦略も提案した。
ハローワークインターネットサービスの活用——コストをかけずにリーチできる採用チャネルとして、ダイレクトスカウト機能を活用し、「数学」「教師経験」などの条件で対象を絞り込んでアプローチする方法を具体化した。
変動損益計算書による採算構造の見える化——外部講師を採用した場合の人件費増加分と売上増加の関係を数値で可視化し、「いつ採用に踏み切るべきか」の判断基準を経営として持てるようにした。
海外校進学支援事業のブランド設計——「実際に同校で教員を務めていた人間が指導する」という明確なポジションとして強みを言語化し、集客メッセージの核心に据えることを提案した。
組織文化の設計と業務委託マネジメント——採用時点での価値観の確認、業務フローの明文化(授業後の対応・連絡ルール等)、カルチャーを共有するコアスタッフを一人増やす方向性を設計した。
成果
求人票の文言を全面改訂した結果、理系分野の博士号を持つ唯一無二のプロフィールを持つ数学講師の採用が実現した。同エリアに新たな物件を確保し、新校舎の開校準備が進んでいる。「今まではとにかく書いて出すという感じでした。誰に向けて書くかで、これほど変わるとは思っていなかった。」
支援を振り返って
この案件で最も印象的だったのは、「強みの大きさと、その使い方のギャップ」でした。
国内有名大学の海外校で教員を務め、入試問題の作成にも関わったという経歴——これは採用でも集客でも、他社が絶対に真似できない競争優位です。それが求人票にも、塾のウェブサイトにも、ほとんど出てきていなかった。
「元教員です」という言葉は、多くの人が使える。しかし「その学校の元教員で、入試問題を作っていた人間が指導する」は、世界に数えるほどしか言えない。この違いを言語化して使えるかどうかが、採用でも集客でも決定的な差になります。
マーケティングと採用は、根本的に同じ構造です。「誰に・何を・どう伝えるか」の設計が、どちらも成果を左右する。高単価路線を貫くこの塾には、その選択を正当化するだけの中身があります。
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